2018年 04月 05日 ( 1 )

椅子と卓と新井白石「東雅」

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戸建て住宅街の一角です

雪の下から椅子と卓が出てきて 人が利用するのを待っています

椅子をイスと唐音(トウイン)で読むなら
卓も唐音でショクと読むのが理の当然ですが
卓の方は依然として漢音でタクと読んでいます
(卓袱シッポク料理の卓=シッはショクの訛りです)

禅宗の渡来とともに入ってきた中国音が唐音ですが
それがその後も伝承されたかどうかは全くモノによるのです

言葉の考証はなかなか一筋縄ではいきませんが
それだからかえって興味深いと思うのが辞書屋の性(さが)です

この性を「さが」と読むのも今では和訓とされていますが
元来は7~8世紀の中国語の読み sɐng を模倣した音読みだったというのが
富山の誇る国語学者・山田孝雄(よしお)の説です
(富山では山田孝雄墓地を間近に望むマンションに住んでいました)

日本語の由来を外国語も含めて全面的に考察した先駆者は
江戸中期の六代将軍・徳川家宣の政策ブレーンだった新井白石です
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「東雅(トウガ)」というのがその本ですが二百年間手書きで伝えられ
明治になってからやっと印刷されたのがこの画像の本です

今となっては当たる説も当たらぬ説もあって検証が必要ですが
これが呼び水のようになって
荻生徂徠らの語源説が生まれたことは確かです
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使用機材→クリック
by zuoteng_jin | 2018-04-05 18:04 | RetinaIIIc Xenon | Comments(0)