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素麺のお嫌いな恩師に十年間送り続けた大門素麺

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富山県砺波市の名産品です

三四日前にうちの奥さんが札幌駅前で
会合があったついでに見つけて買ってきました

大門という地名 かつて住んでいた射水郡小杉町の近くに
大門(だいもん)町というのがありましたがそれとは別です

この大門(おおかど)は越中の国砺波郡大門村のことで
幕末に能登半島の製造法を導入して作られるようになった由です

普通の素麺は延ばす時に植物油を使いますが
この素麺は油を使わないのが特色で
もっとも寒い時期に手延べ作業を行います

長い麺を丸髷状に丸めて乾燥させてあるので(12cm四方 6cm高)
ゆでる時には二つに割って湯に投入しないといけません

実に旨いもので 富山で見つけて以来
すっかりとりこになりました

それで富山に住んでいたころ この大門素麺の詰め合わせを
東京の恩師にお中元として送りました

丁寧さでは学界でも定評のある恩師ですからそのたびに
「御地のけっこうな名産ありがとうございます」
というお礼状をいただき それが富山を離れるまで
前後十年ほど続きました

後に母校に戻って後輩の大学院生と雑談をしていたら
「夏になると決まって恩師宅に門下生が招集され
大量の素麺を消化しなければならないイベントがあった
先生は素麺は嫌いなのに 毎年たくさん送ってくる人がいたらしい」
という発言を聞きました

いやはや二の句がつけないとはその時のことです

それにしても懐かしい大門素麺
色々な思いを噛みしめつつすすりたいと思っています

【追記】
生産者の境氏は金沢大法文学部出身で高岡市の児童相談所勤務の後
稼業の農業を継ぎ 傍ら砺波市の市議を勤めています(共産党所属)
たまたま素麺作りのインタビューがネット上で読めました
素麺のお嫌いな恩師に十年間送り続けた大門素麺_c0182775_18101867.jpg
by zuoteng_jin | 2019-08-14 17:30 | NEX-7 | Comments(0)
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