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顔を出した散歩道と立派な四六駢儷文の万葉集梅花序

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リハビリ散歩の法面歩道が顔を出しました

冬の間は雪のために通行止めになっていたのです

そろそろ令和の話題は食傷気味なのですが
専門家と名乗る御仁が出てきても
大事なことに触れることが全くありません

出典となった万葉集の梅花序は本来は漢文で書かれています

しかし これを「漢詩」だというとんでもない紹介があったりしました

あの序は漢詩ではなく 四六駢儷文という対句を多用する散文なのです

その形式は四字句や六字句を対にして配置しますが
詩とは異なる構造を持っています

四六駢儷文の形式の名を
近藤杢『支那学芸大辞彙』(1943年)によって【】内に書いておきます
【】内の()は私の注釈です

天平二年正月十三日
萃于帥老之宅 申宴會也 【以上発句(書き出し、対句でなくても良い)】
于時 【傍句(段落の方向を変える接続詞的な句)】
初春令月
氣淑風和 【以上緊句(四字句の対)】
梅披鏡前之粉
蘭薫珮後之香 【以上長句(六字句の対)】
加以 【傍句】
曙嶺移雲 松掛羅而傾盖
夕岫結霧 鳥封縠而迷林 【以上軽隔句(四字+六字の対句)】
庭舞新蝶
空歸故鴈 【以上緊句】
於是 【傍句】
盖天坐地
促膝飛觴 【以上緊句】
忘言一室之裏
開衿煙霞之外 【以上長句】
淡然自放
快然自足 【以上緊句】
若非翰苑
何以攄情 【以上緊句】
詩紀落梅之篇
古今夫何異矣 【以上長句】
宜賦園梅
聊成短詠 【以上送句(結びの句、対句でなくても良い)】

音声の対は若干甘いですが こういう見事な四六駢儷文になっているのです

万葉集は確かに国書で
「令」「和」ともに張衡「帰田賦」の語句を借りていますが
文体そのものが立派な四六駢儷体で書かれました

中国の言語表現に如何に大きく依存しているかよく分かります

こういう解析を示さないで漢詩だと言っていると
見えるものが見えなくなりますね
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by zuoteng_jin | 2019-04-03 17:30 | Yashica Electro 35GX | Comments(0)
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