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松本十郎の楷書と行書

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一昨日紹介した「鍬の先」の掛軸を中判モノクロで撮りました

この筆跡で並並ならぬ書の冴えを感じたのですが
本当に驚いたのは下の楷書でした

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上半分と下半分に分けて拡大してみます
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この端整な楷書体は間違いなく
唐代の欧陽詢・虞世南・褚遂良らの古典を学んでいます

欧陽詢の楷書体は今では基本中の基本ですが
これが日本で学ばれるようになったのは
昭和に入ってからだといいます

松本十郎はこの端整な欧陽詢の書風がお好みだったのだと思いますが
当時これを好んだ書家はほとんどいなかったようです

いかにも謹厳な十郎好みの書風だとため息が出ます
気のゆるみが一点もないですね

中山久蔵の傘寿の祝いの「序」は骨格のしっかりした行書です(その末尾部分)

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「序」は普通離別に際して友人に贈る励ましの文章の名ですが
十郎は傘寿の励ましとして使っています

私は芸術としての書については不案内の素人ですが
楷書の基本がしっかりしないと骨のある行書は書けないと思います

近年の大河ドラマの題字をでたらめに書く書家たちよりも
はるかに素晴らしい出来です

ただ 保存が極めてよくないのが残念です

ちゃんと解説する人がいないのでしょうね
ですから今日 来る9月に発足する「松本十郎を称える会」の
入会申込書を提出してきました
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Fuji GS645 Pro.
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by zuoteng_jin | 2016-06-30 19:13 | Fuji GS645 Pro. | Comments(0)
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