老枝病葉 人を愁殺す

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外は秋雨です

「秋風秋雨 人を愁殺す」という名句がありますが
愁殺の殺は「ころす」のではなく「ひどく」の意ですから
「人を愁殺す」は「人をひどく悲しませる」ということです

秋の景物が人を悲しませるという詩句は色々あって
今日の写真にふさわしいのは白楽天の詩の一句
「老枝病葉 人を愁殺す」でしょうね

詩と言えば 「唐詩選」465首の第一段階調査が終わりました

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付箋を挟んだのはこの本の注釈者
江戸後期の学僧である大典禅師が
詩句を散文化する処置を本文に加えてあるものです

たとえば李白の「黄鶴楼にて孟浩然が広陵にゆくを送る」はこうなります

故人 西のかた 黄鶴楼を辞し
煙火三月 【舟に乗って東し】楊州に下る
孤帆の遠影 碧空に【入りて】尽く
唯だ見る長江の天際に流るるを

【舟に乗って東し】と【入りて】は原詩に無いもので
これらを原詩に漢文で入れ込んであるのです
(四角で囲んで補入であることを明示しています)

【舟に乗って東し】が補ってあれば 楊州に下るのが
煙火ではなくて故人(=友人)だとちゃんと理解できます

知る限り こういうやり方をした人はそれまでになく
そのあともいません

それでこういう処置が施された箇所に
付箋をつけていったら写真のようになりました

チェックのために465首の一字一句を読みましたが
「唐詩選」全首の通読ははじめてです

このデータをもとに散文化のどういうパターンがあるか
年末までに分析して立論しようと思っています
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Rollei 35 Germany 1

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by zuoteng_jin | 2015-09-21 16:58 | Rollei35 Germany 1 | Comments(0)
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