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唐詩・晋字・漢文と蘭亭曲水の現場

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92年夏に紹興郊外の「蘭亭」を訪ねました

353年(永和9年)3月3日にここで曲水の宴が開かれ
集まった文人たちが詠んだ詩を集めて詩集を編み
王羲之が書いたその序文の草稿が「蘭亭序」です

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王羲之の親筆は唐の二代皇帝・李世民の墓に埋葬されてしまい
この世に存在しなくなって模写が数点残っているだけです

これを思い出したのは
私の生涯で最悪の政権の最悪の国会運営にうんざりして
司馬遷の『史記』でも読もうと思いたち
手始めに李長之著の評伝『司馬遷の人格と風格』をめくったところ
その冒頭に時代を画す文学芸術として「唐詩・晋字・漢文」とあったからです

唐詩は杜甫などの唐代の詩で
晋字は王羲之など晋代の書で
漢文は司馬遷などの漢代の散文です

日本でよく言われるラインナップは「漢文・唐詩・宋詞・元曲」ですね
宋詞は宋代の小唄で 元曲は元代のオペラです

ところで王羲之たちが行った宴会の場所の曲水ですが
幅が50センチに満たない小さな水路でした

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もちろんこれも後世の復元ですが
考えてみたらたとえばwikipediaに紹介されている「蘭亭曲水図」のような
これも後世の想像図が先入観になっていたようです
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Olympus OM-3
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by zuoteng_jin | 2016-11-05 17:31 | Olympus OM-3 | Comments(0)
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