常連さんのいるベンチと外国語の話題二つ

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悪天候の時にリハビリウオークをするショッピングセンターです

このベンチを含む回廊は今は一周3分で歩きますが
3年前には5分かかっていたのです

回廊を3周するとこのベンチで一休みしますが
常連さんがたくさんいてこの方たちもそうです

お顔が写っているとプライバシーを侵すことになりますが
ま お顔が分からないので修整なしで掲げます

このベンチではスマホをいじったり本を読む方々がおられ
私も今日はロアルド・ダールの"Taste"のコピーを読みました

読み終わって自宅に戻ってから上の作品を含む
田村隆一訳の「あなたに似た人」を見てみてちょっと驚きました

田村隆一氏はミステリの翻訳の名人ですし
「荒地」同人の詩人としてもよく知られた方です

件の"Taste"の邦題が「味」になっているのは如何でしょうか

この短編の内容は ワインの銘柄と生産年代を当てる賭けなんです

わたしはてっきり「利き酒」かなんかの題名かと思っていましたが
「味」はいただけないと思いました

もう一点 原書の"name its breed and its vintage"を
「その葡萄酒の品種名と収穫量を当てる」と訳しているのにも首をかしげます

これは「銘柄と年代を当てる」ですね

事実 小説の後ろでは「1934年物の何々」という解答になっていて
収穫量なんかは話題にもなりません

言葉のプロ中のプロでも(お若いころの仕事ですが)
こんなキーワードを適切に訳していないのには驚きました

ところで昨日の午前中はほとんど
大学の事務文書の修正作業に追われましたが
午後は私たちの辞書の語釈一項の検討に
3時間ほど費やしました

ある漢字の2000年以上前の当て字用法なのですが
当て字のためにその解釈が少なくとも三通りほどありました

それで共編者がその語釈の素案を作りましたが
少々収拾をつけかねて 調整の依頼がありました

2000年間のいろんな注釈を再検討して
共編者がすんなり納得してくれるレベルまでに調整するのに
たっぷり3時間かかったというわけです

実は"vintage"を「収穫量」と訳したのは
それを第一義とする1950年代の
コンサイス系の英和辞典が原因だと思っています

何を第一義とするか
慎重にならざる得ないのです
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Agfa OPTIMA 1035

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by zuoteng_jin | 2016-02-27 19:07 | Agfa Optima 1035 | Comments(0)
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